スズキはスクーター型の電動バイク「e-Let’s(イーレッツ)」を1月9日に発売する。バッテリーを車体から取り外して充電できる着脱式を採用し、家庭内で充電できるようにした。100ボルト電源から約4時間のフル充電で、30キロ走行できる。価格は、31万2900円。
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車体は、既存のミニバイク「Let’s4(レッツフォー)バスケット」をベースに、リチウムイオン電池と、減速時に充電できる高性能モーターを組み合わせた。シート下には、充電器と予備バッテリーの収納スペースを設けて、移動時に電池切れとなる不安を解消した。開発企画部は「エンジンスクーターの利用者が違和感なく乗り換えられるようにした」とアピールしている。
イーレッツは、浜松市が中心となって産学官で進める「はままつ次世代環境車社会実験協議会」に試作車を投入し、昨年秋から公道での走行実験を進めてきた。
価格は、31万2900円。予備バッテリーを1個追加した「e-Let’s W」は、39万6900円。合わせて年間1000台の販売を目指している。
二輪市場 競争激化へ
スズキが来年1月、電動バイクの国内販売に踏み切る。電動バイクをめぐっては、ヤマハ発動機、ホンダの二輪大手が、スズキに先んじて販売を開始。海外勢は低価格品を国内に投入している。低迷する二輪の新市場開拓に向けて、大手はじめ新興勢力を織り交ぜた競争が激化するのは必至の情勢だ。
国内の二輪メーカーでは、ヤマハ発動機が昨年9月に「EC-03」を発売。今年10月末までに国内販売で目標の2倍となる2000台を達成した。今春には欧州、秋には台湾にそれぞれ投入し、いずれも年間500台の販売計画を掲げている。
ホンダも昨年末から事業者向けに「EV-neo」のリース販売を始めた。スズキは、着脱式バッテリーをはじめ、装備面を充実させて、他社との差別化を図った。
電動バイク市場は、大手以外に新興の海外勢やベンチャーも参入し、勢いを増している。10万円程度の中国製が家電量販店に並び、中小も相次いで自社開発製品を投入している。スズキは、これらの新興勢力に「品質で勝負する」(開発企画部)構えだ。
行政も電動バイクの走行実験に企業とともに取り組んでおり、購入者への補助制度を拡充。東日本大震災の発生後には、ガソリンがなくても走行できる点が注目された。ガソリンエンジン車と比べれば、走行距離は短く、充電器もまだ普及段階だが、通勤や買い物など近距離移動で利用が広がっている。
国内の二輪販売は、若者の二輪離れや駐車場不足を背景に、1980年代前半のピーク時から十分の一程度まで縮小。電動バイク市場は「国内、台湾、欧州で2010年代半ばに、30~50万台の規模になる」(ヤマハ発動機)との予測もあり、販売店からは「市場が再び活性化するかもしれない」と期待する声も上がる。
(中日新聞)






















